小倉匠です。
あなたは「コミットメントと一貫性」という言葉を聞いたことがあるだろうか?
ビジネスで有名な人間心理なので、ご存じかもしれない。
コミットメントと一貫性はビジネスはもちろん、目標達成などプライベートにも幅広く使えるので、是非ともマスターしておきたいものの一つだ。
そこで、コミットメントと一貫性について詳しく解説する。
コミットメントと一貫性とは?
コミットメントと一貫性とは自分が一度決定したり実行したりする(コミットメント)と、そのコミットメントを貫くような行動を取るようになる(一貫性)という心理法則である。
例えば、「副業で月収10万円稼ぐ」と公言して、恥をかかないために目標を達成するために頑張る。
時間を潰すために服を見ていたら店員に話しかけられ、「この服、気になりますか?」と聞かれて「はい」と答えたら、「はい」と言った手前どんどん断りづらい状況になって結局買ってしまった…。
このコミットメントと一貫性は、ロバート・B・チャルディーニの『影響力の武器』で紹介された。
影響力の武器はベストセラーになったビジネス書である。
だからというわけではないが、特にビジネスでコミットメントと一貫性を利用(悪用?)している人が急増している。
もちろん、あなたはコミットメントと一貫性をビジネスで使うことができるが、悪用するのだけは止めよう。
コミットメントと一貫性をビジネスに応用する方法
コミットメントと一貫性を応用したセールステクニックが3つある。
- フット・インザ・ドア
- イエスセット(yes set)
- ローボール・テクニック
この3つを詳しく話す。
フット・インザ・ドア
最初は小さなことを要求して、その要求が承諾されたら少しずつ要求を大きくし、最後に本命の要求を承諾させるテクニックだ。
例えば、電話営業で「現在調査をしているのですが、1分だけお時間いただけませんでしょうか?」と言われ、軽い気持ちで「はい」と返事をしたところ、要求が少しずつ大きくなった、アポイントの約束をしてしまったという具合だ。
最初の小さな要求に「はい」と承諾(コミットメント)することで、一貫性の法則が働く。
イエスセット
小さなイエスを重ねることで、本命に対してもイエスと言わせるテクニックだ。
例えば、商談で「今日は良い天気ですね?」と言われて「はい」と答え、その後も「はい」と答える質問ばかりされ、ついつい契約してしまったという具合だ。
フット・インザ・ドアもイエスセットもどちらも「はい」という返事をもらっているので、「同じじゃないか?」と思うかもしれないが、フット・インザ・ドアは“行動(承認)”を、イエスセットは“イエスの返事”をもらうという違いがある。
フット・インザ・ドアの例で「はい」という返事をしているが、「1分間という時間を相手のために空ける」という行動を取っているのである。
ローボール・テクニック
悪い条件を隠して買う気にさせて、その後で悪い条件を少しずつ開示していくテクニックだ。
例えば、営業マンに勧められて値段が手頃な中古車を買おうと決めた所、実は車検が切れていたり修理が必要であると聞かされ、結局当初の予算を大幅にオーバーすることになったが、一度買うと決めた手前断りづらく、買ってしまうという具合だ。
コミットメントと一貫性をビジネスで使う場合、最初に相手からどんな形でも良いから「はい」を引き出そう。
逆に、もしあなたがコミットメントと一貫性を使われていると気づいたら、今までの「はい」は関係ないということを理解して断ろう。
コミットメントと一貫性をプライベートに応用する方法
コミットメントと一貫性をプライベートに応用するのに、一番適したのは目標達成だろう。
コミットメントと一貫性は、何かを決定してから(コミットメント)働き始める。
だからと言って、決めれば一貫性の原理が働いて達成できるのかというとそうでもない。
新年の目標などで経験があるかもしれない…。
コミットメントと一貫性を強化して目標を達成する可能性をアップさせる方法を2つ紹介する。
- 公言する
- アファメーション
公言する
目標を公言することで、目標を達成しなければならない状況に自分を追い込んでしまう。
アファメーション
アフォメーションしてコミットメントし続けることで一貫性の力を強化する。
コミットメントと一貫性を使いこなそう
人は、一旦決める(コミットメント)すると、その通りになろうとする(一貫性)。
コミットメントと一貫性は意識するしないに関わらず作用する強力な心理法則だ。
仕事や副業などのビジネスにも、自己実現などのプライベートにも幅広く使える万能の法則である。
今日からコミットメントと一貫性を意識して、発言や行動をしよう。
【スーパークイックプロモーション】小倉 匠