小倉匠です。
「同時に何個も仕事をこなせる人はかっこいい」
あなたはこんな風に思っていないだろうか?
世間では、同時に何個も仕事をこなせる人は生産性が高いデキる人だと思われている。
しかし。
彼らは本当に生産性が高いのだろうか?
複数の作業を同時に行うことをマルチタスクと言う。
そして、マルチタスクは効率が良いと思われている。
しかし、マルチタスクは世間で思われているほど、効率的でない。
それどころ、実はパフォーマンスを下げているという事実もある。
そこで、マルチタスクの弊害について解説する。
マルチタスクとは?
マルチタスクとは複数の作業を同時にこなすことである。
例えば、お昼ご飯を食べながら報告書を書く、会議に出席しながらメールチェックをするなど。
シングルタスクとは?
シングルタスクとは1つの作業だけに集中して取り組むことである。
例えば、ブログを書く時に他の作業を一切せず、執筆にだけ専念する。
マルチタスクの正体
マルチタスクは複数の作業を同時に行う。
しかし、マルチタスクとは脳の中ではシングルタスクを高速で切り換えているに過ぎない。
例えば、会議に出席しながらメールをチェック。
会議を聞きながらPCの画面を見ているが、実際には話を聞くというシングルタスクとメールを確認するというシングルタスクを高速で切り換えている。
発言者の話を聞き、「重要ではない」と感じたらメールを読むことに意識を向ける。
会議に参加していないとまずいから、時々、メールから発言者の話に耳を傾け、スキを見つけてまたメールをチェックする。
シングルタスクとは、このように2つの作業を同時にこなしているのではなく、瞬間瞬間で意識を瞬時に切り換えているだけなのだ。
マルチタスクの弊害
マルチタスクはシングルタスクの高速切換である。
ただ切り換えているだけだったら良い。
しかし、何度も何度も切り替えることで、以下のような弊害も生じている。
1. 切り替えてから集中するのに時間がかかるから結局はシングルタスクよりも完了させるのに時間がかかる
切り換える度に集中はリセットされる。
だから、ある作業に集中していても、別の作業に切り替えた瞬間、集中力はリセットされて0になる。
そして、また一から集中力のボルテージを上げて、集中する。
しかし、集中力が高まって良い感じに集中し始めたところで、また作業を切り替えるので、また集中力がリセットされて、また一から集中しなおさなければならない。
しかも集中状態になるには時間がかかるので、必ず集中できるとは限らない。
問題は集中のリセットだけではない。
集中していない時と集中している時とでは、生産性はだいぶ違う。
シングルタスクは一旦集中したら持続させることができるが、マルチタスクは集中しても作業を切り替えるので、結局は集中できない。
集中できるとシングルタスクと集中できないマルチタスクとでは生産性が違う。
集中できないマルチタスクの方が当然、生産性が落ちるので、結局は完了までに時間がかかる。
2. 切り替えるたびに集中力が下がる
マルチタスクで作業を切り替えるたびに、集中力は下がる。
集中力が下がれば集中状態に達するまでに時間がかかる。
また、集中状態を維持できる時間も短くなる。
さらに、集中力が高い状態と低い状態ではアウトプットの質と量が違う。
当然、集中状態が高い方がアウトプットの質と量が高い。
なので、マルチタスクで作業を切り替えるたびに集中力が下がるから、作業のスピードと質がどんどん下がっていくのである。
結果的に、マルチタスクで行った仕事はシングルタスクよりも生産性と質が悪い。
仕事はシングルタスクで片付けよう!
マルチタスクで同時に何個も仕事をこなす人はかっこいい。
しかし、実を言うとマルチタスクはシングルタスクよりも効率が悪い。
なぜなら、マルチタスクとはシングルタスクの高速切換だからだ。
マルチタスクは切り替える度に集中力がリセットされるから深い集中状態に入れない。
また切り替える度に集中力が下がる。
だから、マルチタスクは結果的にシングルタスクよりも生産性も仕事の質も悪い。
今日から本業でも副業でもマルチタスクは行わず、シングルタスクで処理して、本当の意味で効率的で質の高い仕事をしよう。
【スーパークイックプロモーション】小倉 匠